設計事務所が使う無垢フローリング・床材の種類とは

意匠性の優れたデザインに欠かせないのがフローリング選びだ。フローリングは、生活していく上で絶えず目につき、身近な存在になる。
その中で特に、意匠性にウェイトをおき、設計事務所様がよく使われるフローリングのタイプについて解説したい。

無垢フローリングと複層(3層)フローリング

よく使用されるタイプして無垢のものと複層になったタイプがある。
前者は、無垢そのもののフローリングで後者は、表面の仕上げ層と基材の層で構成されている。
どちらも一長一短あり、一般的に無垢タイプは、長さ1820のものが多くUNI(ユニ)タイプのものが普及しており、
見た目の面で複層タイプのものには劣りやすい。というのも無垢材は自然のものであり特に、節がなく欠点のないようなグレードに関しては、材料手当が難しくなり、そのため長さが長くなると良材が取れにくくなる。
その結果、先のUNIタイプのものが主体となる。
また、巾に関しては大きくなると反りやすいことと先と同じ理由で巾90のものが主体となる。

一方で複層タイプは、無垢フローリング同様、長さ1820のもが主体であり、3mm程度の厚めの板(挽板)が仕上げ面に貼ってあり、長さ方向のつなぎがなく、一枚もの(OPCという)になる製品が多い。狂いが少ないという特性から安定性が高く、巾に関しても150mm近くまで広めのものができ、床暖房対応フローリングになるものが多い。
また見た目に関しても一枚ものと幅広感もあり、ゴージャスで高級的な仕上がりになる。

戸建住宅の設計仕様で多いのは一般的に無垢タイプだが、見た目と後々の無垢材の狂いを考慮した場合、
複層フローリングという選択も良いかもしれない。
だが、無垢仕様にこだわる設計仕様だと複層フローリングの方は、どちらかと言うと100%の無垢材でないので
そういった部分では少し抵抗があるかもしれない。
ちなみにコスト的には、高低と価格範囲の差がある無垢フローリングに比べて、複層フローリングは、比較的高グレード材の挽板を使用するため、高価なものが多い。

人気の樹種

設計仕様で人気の樹種は、オーク材やカバ桜材などが多く使用されている。呼び方がまちまちであるが、オーク=ナラ、バーチ=桜、アッシュ=タモ、ウォールナット=くるみ、チェスナット=クリ、メープル=カエデといった具合に、洋名と和名の言い回しだけでも随分、印象が変わってくる。(厳密には、北米のホワイトオークやレッドオークが日本のミズナラとは異なるのだが)
コスト的にも無垢にしては中級程度で木目を好む場合はオーク、タモ、クリなどで、明るい感じを好む場合はカバ桜、メープルなど木目が杢々しくない白木の材が多用される。
濃い系統の材は、一般的に高級感を出し、ブラックウォールナット、チーク、マホガニーに代表される世界的な銘木になるものが多い。
コスト高となるがブラックウォールナットの人気は根強く、今なお、設計仕様に折り込まれている場合が多い。
以下、人気の樹種と価格を示した表をフローリング選びの参考にしていただきたい。
フローリング人気と価格

 

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