木材のギャップ

itoki-shop 店長こと伊藤でございます
暑いめっちゃ暑いですが、どうお過ごしでしょうか?
当社の工場内も半端なく暑いです。扇風機・・・聞きません。

さて、私共の考える完璧な木材とは⁉︎
と考えた場合、木材個体差ゆえに、ものすごくギャップを感じます。
一般的に木材は、サイズは同じでも、柄にこだわると無限大です。
鉄やプラスチックなどのような工業規格品ではありません。
いわゆる農林水産物です。

周知のごとく、木材は天然資源であるがゆえに、高級材ほど、
二度と同じものがございません。だからお客様に選んでいただいた材料を
加工する時は、唯一無二のため、この上なく加工には緊張します。
(こんな時は、夏ですが、変な汗をかきます)
この特性があるため、厄介な面もあり、面白い面もあります。

ところで世界3大銘木の代名詞と言えば、ウォールナット、チーク、マホガニーが一般的だと思いますが、建築業界に携わっていて関係が深いのはウォールナットとチークです。

店長自身、どちらが好きかというと見た目で言えばウォールナット、
性能で言えば、チークです。

そうそうチークって本当に不思議な木なんです。
製材すると白いんですが、数時間後、色が変わるんですよ〜
まるで、塗料でも塗ったかのように変化します。

貴重なチークのフリッチ材です。世界的にも珍重されるチーク材です。原木はおろか
輸入に規制がかかってます。

自分も初めて乾燥材の塊を製材した時、乾燥材なのにみずみずしい、
まだ乾燥不十分じゃないの と仕入れ先へクレームした思い出がありますが
これはチーク特有の油っていうことが後々わかりました。
油分が多いので、船の材料にも使用でき、また色目も高級さを
醸し出しています。

そんなチークは主に東南アジア産なのですが、原産国の輸出規制もあり、
なお珍重されている材でもあります。
(先月、仕入れへ東南アジアへ出張しましたがやはりチークは無かったです)
国内相場では、ウォールナットよりチークの方が実際、お高いです。

昔から珍重されている理由も納得です。
高いので乱伐が起きていたのも事実だと思います。

この木材業界、昔から流行りの材が出ればそればかり多用し、
なくなってくると別ブームの材料へスィッチするいった傾向にあるので
持続可能なエコな資源をブームに乗せることが一番、
よいことかなぁって最近、思ってしまいます。

話が脱線してしまいましたが、完璧な木材は我々、専門業者にとっては
その用途、用途にきちんとマッチした材料が完璧な木材と思います。
見た目重視の一般的に使用される家具なのでは、
使用環境まで考慮して充分に乾燥したもので、節がなく、杢目が綺麗、また傷がつきにくく硬いが好まれますし、
見た目の完璧さだけでなく、機能的に満足すれば十分というのもある例として、
住宅構造材で例えるなら、柱、梁、桁などで隠れてしまうようなものであれば、見た目はさほど重要ではなく、乾燥材で強度のあるものであれば、その条件を満たします。

先にも、触れましたが木材は天然資源のため、その個体差が大きいです。
ユーザー様が何に使うかで、同じ樹種の材料でも提案の仕方が変わってきます。
逆に、その意見を聞かなければ、無駄にコスト高になるだけでなく、
ものの手配が困難となってしまいます。
そういった中で、我々の役目は、
ユーザー様に最適な形で提案する、いうならば
「木材コンシェルジュ」といった具合でしょうか。
そんな形でお役に立つことが、当ショップの使命だと考えております。

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